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将来、実家をどのようにするか
悩んでいる。

食卓を囲んだ家族にとって家は、「故郷」であり「心の財産」だと思います。たとえそこでの暮らしが幸せではなかったとしても、縁があり一つの時代の時間を共有した家族だったことに違いはありません。
多くの人にとって、家は家族のかけがえのない思い出が詰まった大切な共有財産。だからこそ、その家がなくなるとしたらきっと寂しさがこみ上げてくると思います。

しかし、人間が一つの場所で一生暮らせるのは良いことなのでしょうか。生涯一つの会社に勤め上げることは、どのように解釈すべきでしょうか。
答えを考えるには、農耕民族的な視点も狩猟民族的な視点もあるかもしれません。それらの視点は置いておくとしても「そこに行けばあの人に会える」というある種の確実性は、安心感や懐かしさを感じる癒やしであり、その人の変わらない一つの信用だとも思うのです。

職業のグローバル化やノマド化のなかで、家の価値は下がったのかもしれません。しかし家族の食卓は、やはり家が作り出すもの。日本では、家とその中の家族によって伝統が育まれてきました。

このような相談でのポイントは「長幼の序」だと考えています。古いと思われるかもしれませんが、年長者は責任を自負し気概を持たなければなりません。
「何があってもこの家は自分が守る」という気概が、とても大切なものだと思うのです。そのためいつかは、気概を持った年長者の子どもに実家を任せるのが基本。そしてもし悪い結果になったとしても「自分の教育が悪かった」と諦めるくらいの潔さが大切ではないでしょうか。

自由や平等を重んじ、差別をしないという考えは尊重しなければなりません。しかし、誰かが音頭を取って決めることも必要。長子の役割は重要なのです。